【第三部】通信インフラの歴史的転換点~メタルケーブル撤去が生活やビジネスに与える具体的な影響~

【第三部】通信インフラの歴史的転換点~メタルケーブル撤去が生活やビジネスに与える具体的な影響~

萬電工業有限会社のブログ記事をご覧いただき、ありがとうございます。

「通信インフラの未来」についての連載も、いよいよ最終回となる第三部です。

第一部では「国を挙げた構造改革の背景(2035年に向けたロードマップ)」を、第二部では「メタルケーブルと光ファイバーケーブルの物理的な特徴の違い」を解説しました。

最終回となる今回は、これまでの解説を踏まえ、メタルケーブルの撤去という歴史的な動きが「皆様の生活やビジネスにどのような具体的な影響を与えるのか?」について、具体的にわかりやすくお話しします。

目次

私たちの「生活」への具体的な影響

1. 料金改定と光・ワイヤレスへの完全移行の動き

第一部でも触れましたが、今月(2026年4月)より、維持コストの上昇を背景としたメタル回線(加入電話)の基本料金の改定(値上げ)が実際にスタートしています。

NTT東日本およびNTT西日本の公式発表ページの情報では、いずれも事務用で月額330円、住宅用で月額220円(税込)の引き上げとなっており、2026年4月1日の利用分から自動的に新料金が適用される仕組みとなっています。

プラン設計のイメージ

今後、2035年の完全撤去に向けて、現在メタル回線を使っているご家庭には、通信事業者から「光回線電話」や「ワイヤレス固定電話」といった代替サービスへの移行案内が届く機会も多くなっていくと思います。

「いつかは切り替える必要がある」という前提で、ご自身の生活スタイルに合った通信プランへ見直しを行う時期が近づいていると言えるでしょう。

2. 地域におけるインフラ工事の増加

これは私たち萬電工業のような施工業者が直接関わる部分です。

何十年も地下や電柱に張り巡らされていた「重くて硬い」大量のメタルケーブルを引き抜き、新しく「細くて軽い」光ファイバーへ張り替える作業が、全国規模で進んでいきます。

工事の様子

そのため、お住まいの地域で通信インフラの切り替えに伴う道路工事や、高所作業車による作業を見かける機会が増えていくと考えられます。

一時的な交通規制などでご不便をおかけすることもあるかと思いますが、災害に強い街づくりのために必要な工事です。

ご理解とご協力をいただければ幸いです。

私たちの「ビジネス」への具体的な影響

1. レガシー機器(FAX・警報機・決済端末など)の環境見直し

企業や店舗にとって最も注意が必要なのが、「メタル回線(アナログ回線・ISDNなど)の物理的な接続を前提として動いていた機器」への影響です。

例えば、一部の古いFAX機、ホームセキュリティや火災報知器などの通報装置、エレベーター内の非常用電話、古いクレジットカード決済端末などは、回線が光やワイヤレスに変わることで、機器の交換や設定変更が必要になるケースがあります。

FAXのイメージ

「いざ撤去される直前になって使えなくなった!」と慌てないように、社内設備にメタル回線に依存しているものがないか、棚卸しをする良い機会だと思います。

2. BCP(事業継続計画)における通信確保の再定義

先ほどの「生活への影響」と同様に、企業にとっても「停電=固定電話・ネットの即時切断」に直結しやすくなります。

これからのBCP(事業継続計画)においては、「通信機器用の非常用電源(UPSなど)の確保」や、「光回線とモバイル回線の二重化(バックアップ)」といった対策が必須になってくると考えられます。

非常用バッテリーのイメージ

災害時に顧客や社員との連絡網をどう維持するか?

事業継続の観点から見直す良い機会と言えます。

次世代のインフラづくりへ

全3回にわたってお届けしてきた通信インフラの歴史的転換、いかがだったでしょうか?

長年、日本の発展を根底から支えてきたメタルケーブルが姿を消していくのは少し寂しい気もしますが、これは「より便利で、より災害に強い次世代の国づくり」への前向きなバトンタッチです。

私たち萬電工業は、この国家規模のプロジェクトの「現場」を担う企業として、これまでの知識と最新の技術を駆使し、安全第一で確実な施工を行ってまいります。

記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
目次